コイネー・ギリシア語　大貫III・IV

29. ギリシア語の動詞の構造

接頭辞　＋　[ [ 語根 ] 動詞幹 ] + 時称・法接尾辞 + 人称語尾

33. 直説法（事実を言う）・能動相（主語が動作をする）・現在

	単数	複数
1人称	-ω オー	-ομεν　オメン
2人称	-εις　エイス	-ετε　エテ
3人称	-ει　エイ	-ουσι(ν)　ウースィ（ン）

不定詞　-ειν エイン

37 「現在」の意味

1. 単一の動作 「～する」
2. 現在進行中の動作「～している」

エクササイズ：意味を考えてみよう。

ヒント：παιδευ- 「育てる、鍛える、教育する」

παιδεύω　パイデウオー「私は鍛える」 人工的な発音＝エラスムス式古典ギリシア語発音

παιδεύεις　パイデウエイス　「あなたは鍛える」 αυ アウ、ευエウ　 ευαγγελιον エウアンゲリオン、 ηυエーウ、ωυオーウ ου ウー υ ユ

παιδεύει パイデウエイ「彼・彼女は鍛える」

παιδεύομεν　パイデウオメン「私達は鍛える」

παιδεύετε　パイデウエテ「あなたがたは鍛える」

παιδεύουσι(ν)　パイデウウースィ（ン）「彼らは鍛える」

39-43 ギリシア語の名詞の基礎

性・・・すべての名詞は男性・女性・中性のどれかに当てはまり、性によって語尾変化が異なる

数・・・ギリシア語の名詞は必ず、単数か複数を明示しなければならず、数によって語尾が異なる

格・・・ギリシア語の名詞は 主格（～が）、属格（～の）、与格（～に）、対格（～を）、呼格（～よ）の５つの格のうちどれかを取らなければならない

44 ギリシア語の名詞の語尾変化のパターン

• 第一変化、第二変化、第三変化の三種類の語尾変化パターンがある
• 第一変化で単数主格が母音で終わるものは女性名詞

45 ギリシア語の名詞の第一変化女性名詞の4つのパターン

第一変化純粋α（アー）型（αは複数主格・与格・呼格以外で長母音）

単数

主格　λύρα リュラー　「リラが」

属格　λύρας リュラース「リラの」

与格　λύρᾳ リュラーイ「リラに」

対格　λύραν リュラーン「リラを」

呼格　λύρα リュラー「リラよ」

複数

主格　λύραι リュライ「リラたちが」

属格　λυρῶν リュローン「リラたちの」

与格　λύραις リュライス「リラたちに」

対格　λύρας リュラース「リラたちを」

呼格　λύραι リュライ「リラたちよ」

第一変化純粋α（ア）型（αは単数属格・与格、複数対格で長母音）

単数

主格　άλήθεια アレーテイア 「真理が」

属格　άληθείας　アレーテイアース「真理の」

与格　άληθείᾳ　アレーテイアーイ 「真理に」

対格　άλήθειαν　アレーテイアン「真理を」

呼格　άλήθεια　アレーテイア 「真理よ」

複数

主格　άλήθειαι アレーテイアイ「真理たちが」

属格　άληθειῶν アレーテイオーン「真理たちの」

与格　άληθείαις アレーテイアイス「真理たちに」

対格　άληθείας アレーテイアース「真理たちを」

呼格　άλήθειαι アレーテイアイ「真理たちよ」

純粋η型

単数主格　τιμή　ティーメー「名誉が」

単数属格　τιμῆς　ティーメース「名誉の」　

単数与格　τιμῇ　ティーメーイ「名誉に」

単数対格　τιμήν　ティーメーン「名誉を」

単数呼格　τιμή　ティーメー「名誉よ」

複数主格　τιμαί　ティーマイ「名誉たちが」

複数属格　τιμῶν　ティーモーン「名誉たちの」

複数与格　τιμαῖς　ティーマイス「名誉たちに」

複数対格　τιμάς　ティーマース「名誉たちを」

複数呼格　τιμαί　ティーマイ「名誉たちよ」

混合型

単数主格　γλῶσσα　グローッサ「舌が」

単数属格　γλώσσης 　グローッセース「舌の」

単数対格　γλῶσσαν　グローッサン「舌を」

単数呼格　γλῶσσα　グローッサ「舌よ」

複数主格　γλῶσσαι 　グローッサイ「舌たちが」

複数属格　γλωσσῶν　グローッソーン「舌たちの」

複数与格　γλώσσαις　グローッサイス「舌たちに」

複数対格　γλώσσας 　グローッサース「舌たちを」

複数呼格　γλῶσσαι　グローッサイ「舌たちよ」：